ダーナの願い
「ダーナ」というのは、古いインドの言葉で施しという意味です。
私たちの社会は豊かになった反面、お年寄りや障害を持って生きている人たちが普通に暮らすことの困難な地域社会となっています。命あるものがみな共に生き生きと暮らせる社会を目指し、新しい社会の実現を目指すことが大切です。
その社会とは、自分たちの余った力(物やお金だけでなく、介護の力やいろいろな専門技術、そして微笑み)をすすんで差し出し、分け合う、施しの関係を築き、相手が支えられると同時に、自分の人生も豊かに膨らんでいく共存共栄の社会です。「ダーナ」という言葉にそんな願いを込めました。
この「ダーナ」の活動を行っていくために私たちはNPO(特定非営利活動法人)を選択しました。
NPOの活動は、今や行政や企業の活動を補うきわめて大きな役割を担っています。これまで行政が行ってきた福祉事業も、介護保険制度の導入を機会に民間の占める位置が大きくなってきました。人々が心と心を通わせ、日常のこととして福祉活動を行うのは、まさに民間の最も得意とするところです。
そして「ダーナ」をより具体的に展開していくため私たちはまず「グループホーム」を開設しました。認知症高齢者グループホームは、認知症状の出始めた高齢者の方が、小さな住居(最大9人まで)で共同生活するというものです。落ち着いた家庭的な雰囲気の中で、認知症に伴う生活行動障害や問題行動を緩和し、自分らしさや誇りをもって、住み慣れた地域の中で暮らし続けることを支援しています。
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